FC2ブログ

映像学科22番

映画と日常

Top page  1/55

性懲りもなくまた行ってまいりました

CATEGORYエキストラ
トガジンです。

突然ですが・・・。
昨日(19日)、私は単身京都へ行っておりました。

仕事ではありません。
観光でもありません。
日頃から当ブログにお付き合い下さっている皆様の中には「ピンと来た」という方もいらっしゃることでしょう。

20180919 東映太秦撮影所前
目的地はこちら。
東映太秦撮影所!

そうです。
映画の撮影にエキストラとして参加してきたのであります。ヽ(≧∀≦)ノ

集合時間は早朝6時半!。
メチャメチャ眠いです。

20180918 京都22時着
もちろん当日朝に福井を出てこの時間に間に合わせることは不可能です。
おととい(18日)の夜7時に仕事を終えてすぐに京都へ移動し、カプセルホテルで一泊しました。

【人として エキストラとして】
お願い
こうした映画やドラマの撮影参加の決まり事として、映画が公開されるまで詳しい情報を出すわけにはいきません。
もっとも、私も詳しいことは何一つ分かっていないのでネタバレも何もないのですがね(笑)。

ストーリーはもちろんのこと、出演者のこともタイトルさえも(公式には)一切知らされていません。
一応、スタッフさんが持っていた台本の表紙に大きく書かれていたタイトルを目撃しました。
また、この日の撮影では有名な俳優さんが何人か出演していらっしゃるのをこの目でしっかり見ています。
(私はその俳優さんたちが演技しているすぐ横を通り過ぎていたのです)
しかし公式サイトでまだオープンになっていない情報については、当然のマナーとして勝手にブログに載せるわけにはいきません。

今回は現時点で公開可能な情報と、許可をいただいた範囲での写真掲載だけに留めています。
書き添えた内容は全て公式でオープンになっているものであり、現場で見聞きした情報は一切入っていません。


20180920200737b33.jpeg
脚本・監督周防正行監督
4年ぶりとなるオリジナル最新作のテーマは、ご自身のキャリアで初となる「活劇(アクション)」だそうです。

周防正行監督作品の一部
周防監督といえば『シコふんじゃった』『Shall we ダンス?』『舞妓はレディ』などの名匠です。
そのフィルモグラフィの末端に加えていただけたなんて・・・身に余る光栄であります!。

201809202017041e1.jpeg
<画像はイメージです>
時代は映画がまだ「活動写真」と呼ばれていた大正時代黎明期

無声映画 チャンバラ
<画像はイメージです>
内容は、その時代を生きた若者たちの青春群像劇とのことです。

私としては「無声映画に関わる人」の映画というと、『雨に唄えば』『アーティスト』が思い浮かびますね。

180919 役柄(当初の予定)
そして私が拝命した役柄は・・・行商の男性2

のはずだったのですが・・・
衣装のサイズが合わない(特にお腹まわりと帽子のサイズ)とのことで、「町人1」に変更になりました。

実は私がこれまで参加した作品は全て自前の服ばかりで、今回の周防監督作品は私にとって「初めて専用の衣装を着させてもらった作品」なのです。
というワケで、もちろん「衣装を着けた私の写真」もあるのですよ。
待機部屋で隣の席に居た方にお願いして撮ってもらった写真です。
お見せしたくて仕方ないのですが、皆さんが来年映画を観る時に先入観になってしまうようでは申し訳ありません。
この周防正行監督最新作へのエキストラ参加に関しては、映画公開後に改めて記事にしたいと思っているのでその時にこそ(素顔以外)お見せしたいと思っております。

【エキストラとは「待つこと」と見つけたり】
早朝6時半集合だったにも関わらず、私たちのグループは午後1時からの撮影開始ということになりました。
初めて映画撮影に参加した人の中には「じゃあ最初から昼集合にしたらええやん」と文句を言う人もいましたが、エキストラには・・・いや、映画撮影には「待ち」は付き物なのです。
この日、待機部屋で親しくなったベテランの方と、今回が初めてのエキストラ参加だという大学生の方と三人で出番を待つ間ずっと映画の話をしておりました。

【再会】
今回の現場で嬉しかったのは、昨年『ちはやふるー結びー』の撮影でお会いした方たちの何人かと再会出来たことです。
最初は「あの人、絶対に会ったことある・・・。」といった感じでお互い様子を探り合う感じでしたが、思い切って「前にお会いしましたよね?」と声をかけると「ああ~、『ちはやふる』の時の!」と思い出話モードに突入です。
お互いに「映ってました?」とか「あれからどんな作品に行きました?」とか言葉を交わして、ちょっとした同窓会みたいな感じになっておりました。

こうしたエキストラの皆さんの中には、日本全国を廻ってビックリするほど多くの作品に顔を出しているベテランの方が何人もいて、「よう毎度!」と声をかけ合う仲間同士(グループ)もあるようです。
私は年に1~2本出れればいいほうなのでとてもそこまではいきませんが、心の片隅で「あの輪の中に入りたい」という気持ちが起こっていたのも事実でした。

【出番です】
そして午後1時過ぎ。
180919 昼食弁当
昼食のお弁当を食べて、いざ現場入りです。

19日は終日好天に恵まれました。
ていうか、暑い!。
この日の京都の気温は30度!。
夏日です。

撮影は屋外オープンセットで順調に行われました。

・・・いや、順調以上でした。
本来なら翌日20日との2日間かけて撮るはずだった内容を、なんとこの日一日で撮り切ってしまったのですから!w(゚o゚)w

撮影終了後の周防監督の満足そうな笑顔は一生忘れることはないでしょう。
微力ながらも作品作りのお役に立てたのならこれほど嬉しいことはありません。



ネタバレを危惧するほど詳しい内容に触れたわけではありませんが、立場上今書けるのはこのくらいです。
もっと詳しい現場レポートは映画が公開された後に改めて書かせていただきます。


お付き合いいただきありがとうございました。
スポンサーサイト

週刊映画鑑賞記(2018.9/10~2018.9/16)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。



9/10(月)
『地球防衛軍』
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル録画)
『地球防衛軍』ポスター画像
私の思い違いかもしれませんが、『地球防衛軍』は以前の「東宝特撮王国」では放映されていなかったような気がします。
「東宝特撮王国」と「オトナのアニメ」に関しては(たとえ市販ブルーレイを持っている作品であっても)全部録画してBD-Rに保存しておいたはずなのですが、今回HDリマスターとの画質比較をしようと思って探してみてもどうしても見つかりません。
もしそうなら、今回の『地球防衛軍』HDリマスター版の録画ディスクは私にとって貴重な映像ソースになります。

『地球防衛軍』LDジャケット
私が『地球防衛軍』を初めて観たのは大学3回生か4回生の頃、友人が買ったレーザーディスクを借りて観たのが最初でした。
もちろん、ビデオにダビングしてその後何度も繰り返し観たのは言うまでもありません(笑)。

21型ブラウン管TV(東芝CORE)で観た『地球防衛軍』
その頃は↑のような21インチのブラウン管テレビ(4:3アスペクト)で見ていました。
しかし、画面の上下に半分近い面積の黒味が付いた状態になるため、シネスコスクリーンの迫力は10分の1も味わうことは出来ていません。

32インチワイドTV(KV-32SF1)で観た『地球防衛軍』
それはDVDレンタルが解禁になった2000年代初頭に32インチワイドテレビで観た時も同様です。
自分の視界に小さく収まってしまうテレビ画面程度では、シネスコの画角をフルに活かした『地球防衛軍』の画作りを100%楽しんだことにはならないのです。

120インチシネスコスクリーンで観る『地球防衛軍』
それが今回、シネスコ120インチのスクリーンで観たことでようやくこの映画の真価に触れることが出来た気がします。

それでもやはり、本物の映画館の大スクリーンで大勢のお仲間と一緒に楽しみたい作品ですね~。
なぜならば・・・。

『地球防衛軍』トーホースコープ
実は『地球防衛軍』は東宝特撮映画初のシネマスコープ(トーホースコープ)作品なのです。
それはつまり、本多猪四郎本編監督にとっても円谷英二特技監督にとっても初めてのワイドスクリーン作品ということになります。
そのため『地球防衛軍』では(ある意味必要以上に)横長アスペクトを生かした画作りとそれに負けない奥行き感を意識したレイアウトが成されているのです。

『地球防衛軍』避難民
見てください!。
いかにも本多監督らしい画面一杯のこのモブシーンを!。
着の身着のまま、持ったとしても小さな手荷物だけで安住の地を追われる住民たち(地元エキストラ?)。
そして、この危険な状況下にあっても市民の安全を第一として避難誘導に従事する警官たち。
戦争中の空襲からの避難を経験した年代の人でなければ決して作り得ないであろう力強い画です。
ただし・・・HDリマスターのおかげで一部ヘラヘラ笑っている者もいるのが分かってしまうのはご愛敬ですが(笑)。

『地球防衛軍』入浴
横長大画面のおかげで、一見無意味としか思えない白川由美さんの入浴シーンさえ大迫力であります(笑)。
シネマスコープでは特に横移動の動きが効果的なので、白川さんが窓の外を見ようと湯船の中を左右に移動する動きは(内容面は別として)絶対に無意味ではないのです。

『地球防衛軍』モゲラ大接近
横長画面を存分に活かす画作りは特撮パートも同じです。
このショットの場合、人間の目線に近いローアングルと遠方のモゲラを起点としたパースペクティブ構図により、無機質なモゲラがこっちに向かって来る恐怖が際立ちます。

実は、以降の東宝特撮においてはこういった人間目線の画作りというのは意外と少ないのです。
その理由として、作品を重ねるごとにゴジラをはじめとする怪獣たちの動きが次第に擬人化していったことと、企画そのものが「怪獣対怪獣」の対決ものばかりにシフトしたため人間目線ショットの必要性が減ったことが考えられます。

『地球防衛軍』遠近感
このモゲラに匹敵する怪獣となると、(初代『ゴジラ』は別格として)『モスラ対ゴジラ』の時のゴジラ、『フランケンシュタイン対地底怪獣』と『サンダ対ガイラ』、あとは大映の『大魔神』シリーズくらいではないでしょうか。
これらの作品に登場するのはいずれも直接人間に害をなす怪獣(あるいは神罰を下す神様)であるため、必然的に人間の視点の映像が多くなっています。


もう一点、敵のミステリアンについて・・・。

『地球防衛軍』ミステリアンの皆さん
勝手に他国の土地を占領し、自分たちの科学力や軍事的優位をひけらかしながら「ここは我々の領土だ」と言い張ったり・・・

『地球防衛軍』拉致
あるいは相手の国の住人を拉致監禁し、相手が手出し出来ないと知るやさらに図に乗って要求内容を拡大したり・・・

このミステリアンの不愉快さは、(どことは言いませんが)現在アジアの某国が行っている所業と重なりますね。
映画『地球防衛軍』は1957年公開の作品ですが、現代(2018年)において再び鑑賞する意義が意外なところに見つかりました(笑)。



4月から始まった日本映画専門チャンネルのHDリマスター版「東宝特撮王国」。
市販ブルーレイさえ凌ぐ高画質で放映される名作の数々に狂喜乱舞していたものでしたが、残念ながらこの9月で終了となってしまいました(涙目)。
また日本映画専門チャンネルに復活要望メールを出し続けるしかありませんね・・・。

9/12(水)
『宇宙大戦争』(ロングバージョン)
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル)
『宇宙大戦争』ポスター画像
今季の(あえてそう書きます)HDリマスター版「東宝特撮王国」のフィナーレを飾るのは1959年公開作品『宇宙大戦争』
そのオリジナル劇場公開版より3分長いロング・バージョンです。

・・・しかし!。
実は私、今回チョイスされた『宇宙大戦争』がオリジナル公開版ではなく、ロングバージョンの方であったことには疑問と苛立ちを感じているのですよ。

なぜならば。
「オリジナル公開版に比べて3分長いロングバージョン」と謳ってはいますが、その実態は「完成前の零号版フィルム」でしかないからです。
つまり、本来なら画面に合成されているべきモノや人物が無かったり、合成の不具合やイマジナリーラインの間違いもそのままになっているという未完成バージョンなのです。

『宇宙大戦争』オリジナル公開版
特に気になるのは、ブルーバック合成の精度です。
オリジナル公開版では、机や窓枠や人物の肩などブルーバックが反射した箇所が一部青く残ってはいるものの、鑑賞の妨げになるほどの違和感はありません。

『宇宙大戦争』ブルーバック合成ミスショット
ところがロングバージョンではこの通り!。
ジラジラとした合成ミス部分が大きく目立ち、それでいて窓枠やコピー機などちゃんと見えていなければならない部分が透明化してしまっています。
これがNGテイクであることは一目瞭然です。

HDリマスター化して後世に残すべきはオリジナル公開版のほうだと思うのですがね。


これまで何度も観返している『宇宙大戦争』ですが、実はついつい『地球防衛軍』『怪獣大戦争』『怪獣総進撃』などとイメージが混同してしまって細部についてはあまり印象に残っていません。
それは、私がこの映画の主人公をどうしても好きになれないことが原因です。

『宇宙大戦争』勝宮と江津子
その最たる原因はこの出撃前夜のラブシーンです。

江津子「お月さまには今でもウサギやかぐや姫に居てくれたほうが美しいわね」
勝宮 「そういう美しさはどんどん無くなっていくんだ。」
江津子「でもいつまでも変わらないものもあるでしょ?。」
勝宮 「?」
江津子「わたしたちの愛情よ!。」
勝宮 「さあ・・・どうかな?。」

なんかもう・・・
「女は焦らしてナンボ」と言わんばかりの、男前を鼻にかけた嫌な野郎じゃありませんか。
しかも、夢もユーモアも無い実にツマラナイ男です。
こんな奴に追いすがって必死に優しい言葉を待ち続ける江津子さんが哀れでなりません。
関沢新一脚本x本多猪四郎演出から生み出されたとはとても思えないような主人公像です。


・・・・。
「東宝特撮王国」強制終了に心が乱れたせいか、なんだか文句ばかりになってしまいました(反省)。
気分直しとしてこの方にご登場いただきましょう。

『宇宙大戦争』操られる岩村
東宝特撮では常にオイシイところをかっさらっていく土屋嘉男さんです。
『宇宙大戦争』では、ナタール人に操られてスピップ号一号機を爆破してしまうことになる勝宮の親友:岩村役を演じています。

『宇宙大戦争』操られた岩村
ナタール人は終盤まで姿を見せませんが、まるで夢遊病者のような虚ろな目で破壊工作を進めていく土屋さんの名演技によって、人間を操り反重力で地上を攻撃する科学力を有する黒幕の存在が浮き彫りになります。

また、重力が地球の6分の1しかない月面を歩く演技について、「重力が弱いのだから人間の歩きもふわふわした動きになるはず」と監督に提案したのは土屋さんだったそうです。
それは、アポロ11号が月面着陸に成功し、その映像が全世界に中継される10年も前のことでした。

土屋さんの持つセンス・オブ・ワンダーがこの映画の骨格を支えたと言っても決して過言ではありません。

特撮のDNA展 一階展示場
もう一つ。
今回『宇宙大戦争』を観ながら思い出していたのは、先月20日にはるばる明石まで足を延ばして観に行った「特撮のDNA展ー平成に受け継がれた特撮“匠の夢”ー」のことでした。

特撮のDNA展 『宇宙大戦争』より解説パネル
一階展示会場の一角には『宇宙大戦争』に関する解説パネルに加え、イメージボードと制作中の風景写真が紹介されていました。

特撮のDNA展『宇宙大戦争』スピップ号
そして、その真下には実際に撮影で使われたスピップ号の模型が展示されていました。
1959年の東宝特撮スタジオでカメラの前に置かれ(あるいは吊るされ)、おそらくは円谷英二監督も直接その手で触れたであろう本物のスピップ号です。

『宇宙大戦争』スピップ号
画面にスピップ号が映るたび、私は「ああ、俺がこの前見てきたのはまさにこれなのだな。」と一人感慨に耽っていたのでありました(笑)。



今週もお付き合いいただきありがとうございました。

光の国から僕らのために

CATEGORY映画全般
トガジンです。

昨夜(9/13)、劇団民藝の演劇『光の国から僕らのために―金城哲夫伝―』を観てきました。
お芝居を生で鑑賞するのはおよそ20年ぶりです。

光の国から僕らのために―金城哲夫伝―
あの特撮TVシリーズ『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』を世に放った沖縄出身の脚本家:金城哲夫さんの半生を描いた劇団民藝の舞台劇です。

特撮好きの私としては、この公演が福井に来ると知ってからずっと「観たい」と思っていたのですが、ここ数日は福井国体の取材などで忙しくとても観に行く時間など確保出来ないものと諦めておりました。
しかし、この日の仕事は国体とは全然関係の無い内容だったので午後5時過ぎで終了です。
「せっかくのこの機を逃してなるものか」と一路公演会場へと車を走らせました。

劇団民藝「光の国から僕らのために」ロビー
場所は福井駅東口の商業施設アオッサ8階ホール。
開演は午後6時30分。
上演時間は(幕間休憩を含めて)約2時間。
そして入場料は・・・5,200円!(当日券)

劇団民藝「光の国から僕らのために」公演会場
ええ~っ、演劇ってこんなに高いのぉ~?。
映画(1,700円)の3倍ですよ!?。
福井駅から歩いて5分ほどの劇場ということで、小屋(会場)代がかなり高いのでしょうかね。

故・宇野重吉氏
ちなみに、劇団民藝は福井県出身の俳優(故)宇野重吉さんが中心となって創立された劇団です。
今回、数少ない公演地として大阪・京都に混じって福井が選ばれたのは、宇野さんにちなんでのことだったかも知れませんね。

劇団民藝『光の国から僕らのために―金城哲夫伝―』公式サイト
http://www.gekidanmingei.co.jp/performance/2018tour_hikarinokunikarabokuranotameni/


『光の国から僕らのために』過去の公演より 主題歌熱唱
<写真は2016年公演のものです(劇団民藝公式サイトより)>

第一幕は金城さんが同じ沖縄出身の上原正三さんを円谷プロに誘って「一緒に『ウルトラマン』を作ろう!」と誘うところから始まります。
まだ右も左もわからない上原さんの前で、円谷一監督と新番組『ウルトラマン』のアイデアを全身を使って熱く語る金城さん。

『光の国から僕らのために』過去の公演場面
<写真は2016年公演のものです(劇団民藝公式サイトより)>

実際の映像が映し出されることはありませんでしたが、劇中にはピグモンの着ぐるみが登場し、『ウルトラマン』からは金城さんが脚本を書いた「怪獣無法地帯」「禁じられた言葉」「小さな英雄」のストーリーやセリフがそのまま引用されていました。

メフィラス星人「ウルトラマン!貴様は宇宙人なのか、人間なのか!」
ウルトラマン 「両方さ。」


引用されたセリフは「沖縄と本土の架け橋になりたい」と願う金城さんの心情を現すものでした。

観客層として私と同じか少し上くらいの『ウルトラマン』リアルタイム体験世代が多かったように思います。
若い観客はどうだったか分かりませんが、私は劇中で語られるエピソードについては全てその場面を思い浮かべることが出来ておりました。


劇はそのまま『ウルトラセブン』に移行するものと思いきや、『ウルトラマン』終了と同時に舞台は暗転し一気に5年の歳月が流れます。
円谷プロを離れ、沖縄でラジオや演劇に携わっていた金城さんは久し振りに円谷プロを訪ねました。
この時、『帰ってきたウルトラマン』のメインライターとなっていた上原さんの脚本を読んで衝撃を受けます。

『帰ってきたウルトラマン』第6話より
それは「二大怪獣 東京を襲撃」「決戦!怪獣対マット」の、東京に水爆級の威力を持つ爆弾:スパイナーを落とそうというシーンと坂田健(演:岸田森)が語る戦時中の体験談の部分でした。
自身の戦争体験(沖縄戦)を決して人に語ろうとせず、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』を徹底的にファンタジー・寓話として作ってきた金城さんは、自らの戦争体験と日本本土への恨み節を子供向け番組に露骨に盛り込もうとする上原さんと対立します。
「沖縄と本土の架け橋」を目指す金城さんに対し、「僕は東京に家を建てた。琉球人がヤマトの50坪の土地を占拠したんだ」と言い放つ上原さん。

『帰ってきたウルトラマン』第11話より 脚本:金城哲夫
奮起した金城さんは、私が『帰ってきたウルトラマン』の中でも5本の指に入る名編と思っている「毒ガス怪獣出現」を執筆します。

日本帝国軍軍人であった岸田隊員の父が作った毒ガス兵器(イエローガス)。
それを体内に取り込んだ怪獣モグネズンが現れて毒ガスを吐き多数の犠牲者が出てしまう。
岸田は自分の命を投げ打ってでも父の汚名を雪ごうと出撃する。

それまでは正論を振りかざして仲間の行動を非難してばかりの「イヤな先輩」にしか見えなかった岸田隊員が、この件をきっかけとして人間味のあるキャラクターに変化し、やがては郷の一番のパートナーになっていく重要なエピソードでもあります。

しかし、上原さんからは「理想主義だ」と面と向かって非難されてしまいます。
上原さんの目には、物語の中でさえ本音を語ろうとしない金城さんの姿がとても歯痒いものに映ったのかも知れません。
そして、金城さんはこの「毒ガス怪獣出現」を最後に特撮シナリオライターとしての筆を折ってしまうのでした。

『光の国から僕らのために』過去の公演より 第2幕
<写真は2016年公演のものです(劇団民藝公式サイトより)>

第2幕では、沖縄に帰って沖縄海洋博のスタッフとして活動する中でやはり本土側の搾取を目の当たりにして次第に心身を病んでいく金城さんの姿が描かれました。
そしてベトナム戦争の開戦。
沖縄から運ばれていく毒ガス兵器や爆撃機は「毒ガス怪獣出現」のイエローガスそのものです。

ラスト。
死を目前にした金城さん。
その脳裏(という演出?)に、押しも押されぬ特撮ライターとなった現在の上原さんが時間を超越して登場し、43年後の世界の様子を語り始めます。
スマホや宇宙ステーションなど、金城さんはかつて夢見た未来世界の実現に喜びますが、その反面、戦争も沖縄の基地も無くなってはいない現実もまた突き付けられます。

♪光の国から僕らのために 来たぞ我らのウルトラマン

最後、タイトルにもなっている主題歌が哀しく響きます。
どこまでが事実でどこからがフィクションかは分かりかねますが、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』『帰ってきたウルトラマン』を人生の糧としている者としてはなかなかに辛く、それでいてとても見応えのあるお芝居でした。
しかし、これで『ウルトラマン』や『帰ってきたウルトラマン』が嫌いになることは断じてありません。

帰りのエレベーターの中、30代くらいの女性が「『帰ってきたウルトラマン』って本当にあんな凄いお話なの?」「一度見てみたいな~。」と話していました。
私自身、今、猛烈に『帰ってきたウルトラマン』を観返したくて仕方がありません


最後までお付き合いいただきありがとうございました。

週刊映画鑑賞記(2018.9/3~2018.9/9)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

このところ、なんやかんやで心身ともにクタクタです。
ここ数週間は開催を3週間後に控える福井国体のために県外遠征の仕事も増えてきました。
8キロもある放送用カメラを担いでグラウンドや体育館を駆け回るのは、54歳のおっさんにはそろそろ(文字通り)荷が重くなってきている気がします。
その分稼ぎのほうも通常月の5割増しで、仮にこのペースが一年続けば年収1,000万円超えも夢ではないのですが、とてもじゃないが身体が持ちません・・・ _| ̄|○

4日(火)にはあの台風21号が午後から夕方にかけて福井に最接近しました。
これまでは「台風が来るぞ!」と言っていても結局は日本海上にコースを外れて肩透かしばかりだったのですが、今回ばかりは本当に直撃を喰らいました。
おかげで当日もその翌日も県内被害状況の取材のために北から南まで奔走しておりました。
あまりの強風で屋根や乗用車がコロコロ吹き飛ぶニュース映像を見た時には、まるで映画『空の大怪獣ラドン』を観ているようで思わず「円谷英二は正しかった・・・」なんて考えてしまいました。
(他県では死傷者が出ているうえ、6日には北海道大地震もあったというのにまことに不謹慎で申し訳ありません)

そんなこんなで仕事と天変地異に翻弄され続けている毎日であります。
国体&障碍者スポーツが終わる10月中旬まではブログを書く時間も限られますが、それでもこの毎週日曜日「週刊映画鑑賞記」だけは毎週欠かさず更新し続ける所存であります。


・・・と、
長い長い前置きを経て書き始めた今週の「週刊映画鑑賞記」ですが、実は今週は映画を観る時間を全く取れないまま終わってしまいました。

『地球防衛軍』ポスター画像
せめて水曜日に放送された日本映画専門チャンネルの『地球防衛軍』だけは観たかったのですがね。
早朝5時から夜11時までなんてスケジュールがこうも続くと、いくら大好きな特撮映画であったとしても途中で睡魔に襲われることは必至であります。




というワケで、これが今週唯一の映画ネタです。

9月9日(日)
『カメラを止めるな!』ポスター
今日は話題作『カメラを止めるな!』のスタッフ・キャストインタビューのお仕事で楽しいひと時を過ごさせていただきました。
しかもギャラまで貰って!(笑)。

『カメラを止めるな!』上田慎一郎監督
最初は上田慎一郎監督へのインタビューとだけ聞かされていたのですが、さすがは今年一番の話題作ですね~。

『カメラを止めるな!』大沢真一郎&細井学
実際には上田監督の他に細田学(酔っ払いカメラマン)役の細井学さんと​古沢真一郎(番組プロデューサー)役の大沢真一郎さん、そして市橋浩治プロデューサーの合計4人へのインタビュー撮影という話になっていました。

『カメラを止めるな!』福井イベント情報
福井での上映館であるテアトルサンクさんで舞台挨拶があるため、その待ち時間の間に各メディアの取材予定が組まれていました。
インタビュー撮影後はこの舞台挨拶の模様も撮影させていただいております。

ただ、正直なところ「監督がいるのにプロデューサーのインタなんて必要か?」とも思っていたのですよ。
ところがなんと、市橋プロデューサーは福井県出身だと言うじゃありませんか!。
そういう事ならばご登場いただかねばなりませんね~。


※以下、『カメラを止めるな!』の内容に関するネタバレが含まれますので未見の方はご注意願います。

『カメラを止めるな!』で私が個人的に私が知りたかったのは・・・
「最初に1ロールのゾンビ映画を撮影して、その出来高に合わせて後半のコメディ部分を組み上げていったのか?。それとも最初から全編の脚本があの形で完成していて、あの37分間の1ロール映画は(アクシデント部分も含めて)計算通りに撮ったものなのか?。」
という「卵が先か?ニワトリが先か?」的なことでした。
それをインタビュー項目に盛り込んでおいてもらったのですが、インタビュアーがそれを訊くより先に監督が話してくれました。

「あの冒頭37分は本当は30分位を目指して撮り始めたんですけど、撮影中に色々なアクシデントが起こってそれらを後半のネタとして取り入れることにしたんです。」

「一番大きな想定外の出来事は、飛び散った血糊がカメラに付いたのをカメラマンが自分の判断で拭き取ったところ。確かにあのまま残り10数分の撮影を続けることは難しかったと思う。」


確かに、あのレンズを拭く箇所だけは私も違和感を覚えました。
”一本の映画”という体裁のはずなのに、カメラマンという第三者の行為が見切れてしまっているのです。
私もTV生中継の仕事では雨などの場合本番中でも咄嗟にレンズを拭くことはありますが、劇映画の中であの画を見るのは初めてで「実はそれまでの登場人物の他に”カメラマン”というキャラクターが居るのか?」と戸惑ってしまいました。

「もう一つのアクシデントは屋内の俳優3人が「大丈夫?」「大丈夫!」とアドリブで時間を稼ごうとしていたところ。」
「あれは片腕を斬られたメガネ男のゾンビの準備が遅れたために本当に時間稼ぎをしてもらう必要があった。」

「市橋プロデューサーはほとんど現場に顔を出すことはなく好きに作らせてくれたが、火炎放射器でゾンビと戦うシーンだけは「危ないからダメ!」と止められた。」

「1カットのゾンビムービー部分は全部で6テイク撮った」
「実はそのNGの中の5テイク目は完璧に近いくらい全てがうまく撮れていた。」
「しかし、綺麗にまとまり過ぎて逆に面白くないのでもう1テイク撮ることにした。アクシデントはあったがその6テイク目を採用した」


等々、パンフレットや公式サイトで既に公になっている話から「これ、初めて喋ったかも」という話まで、映画『カメラを止めるな!』を観た者なら目を輝かせて聞き入るような面白い話ばかりでした。

上田監督はとても頭の回転が速い方で、インタビュアーの的外れな質問にも即座にユーモアを交えながら答えてくれました。
その中で、私が撮影していて物凄~くビックリした箇所がありました。

「公開当初は、最初の1カット・ゾンビ映画部分で帰ってしまう人も多かった。せっかくお金払って見に来たのにこのクォリティ?とか思われたのかも知れない。」

「公開当初のお気持ちはどうだった?」という質問にそう答えた上田監督でしたが、次の瞬間おもむろに私の方を向いて・・・

「カメラマンさんは映画はご覧になってくれました?。最初の部分どうでした?。」

と、いきなり私に向かって逆質問してきたのです。

私は思わず「最高でした!」と声を出しそうになってしまいましたが、そこはグッと堪えて👍と親指を立てて応えました。
すると監督は笑いながらこう仰ったのです。

「こうして日常的にモノ作りをしている方なら分かってくれると思うけれど、ほとんどのお客さんは最初の見た目だけで判断してしまうので怖かった。」

自分で言うのもなんですが、インタビュー撮影をしながら私はず~っと笑ったり驚いたり頷いたりしていたため、上田監督にも「ああ、このカメラマンは自分たちの映画を気に入ってくれたのだな」と分かってくれたのかも知れません。

監督はもちろん出演者もプロデューサーも、サービス精神旺盛でとてもノリが良い方たちでした。
インタビューの最後に番組の宣伝を撮らせていただいたところ
「来週の■■■■■(番組名)は『カメラを止めるな!』」
と、ゾンビのポーズで叫びながら私が構えるカメラのレンズに襲いかかって来てくれました(喜)。


最後にもう一つ・・・。
インタビュー中の映像や写真は権利が放送局に帰属するためこのブログに貼るわけにいかないのが残念です。
しかし、今回一つだけ個人的に職権乱用(笑)をさせていただきました。

『カメラを止めるな!』劇場パンフレット
こちらは先日金沢の劇場で買ったパンフレット。
実は「2回目を見るまでは・・・」と思ってまだ一度も開いておりません。

『カメラを止めるな!』サイン入り!
これをこっそり現場に持ち込んで、裏表紙に上田監督と出演者の皆さんにサインしていただくことが出来たのです。
本来なら番組スタッフがやるべきことではないのですが、私たちの前に取材してた他局の連中が全員サインして貰ったと聞いていたのでディレクターを通じて頼んでもらったのです。
上田監督も出演者のお二人も快諾してくれて本当に楽しそうにサインしてくれました。
出来れば下の方に自分の名前も書いてもらえば良かったなあ。
それだけがちょっと心残りです。


私にとって『カメラを止めるな!』監督・出演者インタビューのお仕事は、ここ数週間の過酷なスケジュールの合間に映画の神様がくれたご褒美のようなひと時でありました(笑)。
これで明日からも頑張れそうです!。

今週もお付き合いいただきありがとうございました。

週刊映画鑑賞記(2018.8/27~2018.9/2)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

『ちびまる子ちゃん』原作者さくらももこさん
今週一番のニュースは漫画家:さくらももこさんの訃報でありました。

レコーダー内の『ちびまる子ちゃん』3作
ふと思い出してBDレコーダーの録画リストを見てみると、2年ほど前にWOWOWで放映された劇場版『ちびまる子ちゃん』3作品がそっくりそのまま残っておりました。
さくら先生を偲び、毎週一本づつ劇場版『ちびまる子ちゃん』を鑑賞していくことにいたします。

8/28(火)
『映画 ちびまる子ちゃん』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)
映画『ちびまる子ちゃん』DVDジャケット
まずは1990年12月公開の劇場版第一作から。
映画のタイトルは『ちびまる子ちゃん』ですが、後に「大野君と杉山君」というサブタイトルが付け加えられています。
(『ルパン三世』の「ルパン対複製人間」みたいなものですかね)

さくらももこさんは私より一つ年下とのことで、彼女が小3だった昭和49年(1974年)のお話みたいです。
劇中で「紅白歌合戦とレコード大賞」の話題とか「山口百恵が可愛かった」というセリフがありましたが、私くらいの世代の者にはこれもノスタルジーを感じさせてくれますね。
どことなく高畑勲監督の『おもひでぽろぽろ』とも通じるものがありますが、こちらのほうがほとんど同じ世代であるせいか親近感が高いです。

お話としてはまる子の目から見た二人の男子の物語でした。
二人のあまりの仲の良さになんとなくB.L.っぽい雰囲気が感じられたりもしますが(笑)、小学3年生くらいの男の子ってこんな風に「友情」に酔いしれる年頃だったかも知れません。

私としては内容そのものより、オープニングテーマの「おどるポンポコリン」とおじいちゃん役の故・富山敬さんの声にノスタルジーを感じておりました。

「おどるポンポコリン」は1990年に大流行りしたノリノリの楽曲で、当時「花博」開催とバブル景気に沸く大阪で若手TV制作スタッフとして連日連夜あちこちの現場を駆けまわっていた私にとって格好のアゲアゲBGMでした。

そして富山敬さん。
私にとっては『タイガーマスク』の伊達直人、『宇宙戦艦ヤマト』の古代進、『タイムボカン』シリーズのナレーターなどで、幼いころからお声が耳に馴染んでいる声優さんのお一人です。
特に『宇宙戦艦ヤマト』第一作は数年に一度全話を観返すくらい好きなアニメだったので、その訃報はとてつもなくショックでした。
そういえばルパン三世の山田康雄さんも富山さんと同じ年(1995年)に亡くなられたのでしたなあ。

このタイミングでこの映画を観ていると、どうしても故人のことばかりが思い出されていけません。
そういえば5月に西城秀樹さんが亡くなられた時、エンディング曲「走れ正直者」を歌っていた関係で『まる子』のアニメ映像が何度もTVで流れていました。
まさかそのわずか4ヶ月に原作者の訃報が報じられることになるとは・・・。
さくらももこ先生のご冥福をお祈り申し上げます。




・・・と、故人のご冥福をお祈りした直後にこの映画の話を書くのは実になんとも不謹慎な気がして恐縮なのですが。

9/1(土)
『カメラを止めるな!』🈠
(劇場:ユナイテッドシネマ金沢)
『カメラを止めるな!』ポスター
今、映画ファンの間で話題沸騰中の『カメ止め』であります。
昨日、ある理由があって急いで金沢まで出向いて観てきました。

実は福井でも9月7日から上映開始が決まっているので、ネタバレにだけ気を付ければ特に急いで観る必要はないはずでした。
ところが先日、突然大きく事情が変わってしまったのです。

映画の宣伝のため上田慎一郎監督が福井にいらっしゃることになったのですが、なんとこの私めが上田監督へのインタビュー撮影(カメラマン)を担当させていただくことになったのです。

これは大変名誉なことでありますが、一つ心配な事がありました。
監督へのインタビューともなれば現場で映画のネタバレが炸裂することは必至であります。
監督はうまくネタバレを避けて話してくれると思うのですが、試写を見たインタビュアーの女子アナが思わず口を滑らしてしまうのではないか?という不安があります。
かくなるうえは、金沢まで足を延ばして一足早く映画を見てしまう以外に方法はありません。

20180901 『カメラを止めるな!』チケット
というワケで、この日の仕事を終えてすぐ金沢に向かって車を走らせ19時35分からの回を観てきました。

ネタバレに気を使いつつ感想を述べるとするなら・・・

「冒頭37分の1ロール撮影は実にお見事でした!」

まず、この一言に尽きますね。

私は仕事柄、どうしてもそういう部分に目が行ってしまうのです。
一度もカットを割ることなくシーンを持続させ続けるには、演出・俳優の演技・照明・大道具・小道具・メイク・そしてカメラワークと全てのセクションが完璧に仕事することが不可欠です。
(この映画ではまるで失敗したように見える変な箇所がいくつかありますが、実はそれらは全て後半のための伏線です)

いや、ここは正直に申し上げます。
学生時代に自主制作映画にうつつを抜かしていた頃の自分を懐かしく思い出させてくれる作品であり、同時にその脚本の巧みさと難易度の高い撮影を実現した技量に対して私は心のどこかで嫉妬を感じておりました。

後半の展開は冒頭の1ロール撮影部分と緻密にリンクしていて、その伏線回収の気持ち良さに感心しながら他のお客さんと一緒になって大笑いしていました。
そして「表現すべきものを表現するため」監督・スタッフ・俳優が一丸となって作り上げたラストの人間●●●ッ●には、大笑いしながらも思わず拍手を送ってしまいました。

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、”本当のエンディング”まで見届けた後には

「冒頭37分だけもう一回見てえぇぇぇぇぇ!」

と、狂おしいほどの渇望を感じました。
福井で上映が始まった時には、私は間違いなく2回目を観るために足を運ぶことでありましょう。


ところで・・・。
映画の内容とは関係ないところで一つ気になった・・・いや、とても不愉快だったことがありました。
それはこの日の観客の鑑賞マナーの悪さです。

ほぼ満員の劇場内には上映中もペチャクチャと喋り声が多く、斜め後ろの席の若い男は笑うたびに前の席をドンドンと蹴って前の席の男性に注意されていました。
さらに最悪だったのは上映中にピロピロと携帯が鳴ったうえに、それに「もしもし~」と普通に出たバカがいたことです。
近年は上映前に鑑賞マナーのビデオが上映されるおかげでこんな小学生以下のマナー知らずはもう絶滅したものと思っていましたが、今回のような異常な大ヒット作の際にはまだまだどこからか湧き出てくるようです。

これはおそらく、マスコミが「今、『カメラを止めるな!』という映画が面白い!。」と持ち上げたために普段は映画館に行かないような連中までもがわんさかと押し寄せて来たせいだと考えます。
彼らは家でDVDやTV番組を見るのと同じ感覚で劇場の席に座り、TVや雑誌で聞きかじった情報をひけらかして「にわか映画通」を気取っていたのでしょう。

また、この日が土曜日だった事も要因の一つだったかも知れません。
私はこういう手合いと一緒になるのがイヤで映画を観に行くのは極力平日の日中にすることが多いのですが、今回はどうしてもこの日のこの回しか選択肢が無かったのです。
せっかく面白かった映画なのに、あの無作法な連中のせいで心底楽しい気分で福井まで帰ることが出来ませんでした。



最後は愚痴になってしまいました。
お目汚しでスミマセン・・・。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。