映像学科22番

映画と日常

Top page  1/51

週刊映画鑑賞記(2017.7/9~2017.7/15)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

7/9(月)
『椿三十郎』(午前十時の映画祭)
(劇場:イオンシネマ金沢フォーラス)

『椿三十郎』チケット
月曜は、金沢で黒澤明監督の娯楽時代劇『椿三十郎』を観てきました。
先週の『用心棒』と同じ「午前十時の映画祭」のプログラムの一つです。

『椿三十郎』ポスター「御存じ三十郎と・・・」
『七人の侍』や『用心棒』と同じく、劇場でも何度も繰り返し観てブルーレイも持っているほど大好きな作品ですが、実は最近この映画に対してある疑問が生じてきておりました。

「この映画、やってることが酷すぎやしませんか?」

黒澤明監督の『椿三十郎』が、何度見てもめちゃめちゃ面白い映画であることには微塵の揺らぎもありません。
でも、ここ何年かの私は「罪もない人の死を面白がっている」映画に無意識のうちに嫌悪感を抱くようになってきているのです。
23年前の阪神淡路大震災現場での体験や、私自身も父の他界を経験したことがこの心境変化の要因かも知れません。

『椿三十郎』30人斬り
映画の中盤(始まってから1時間くらい)、三十郎は捕らえられた4人の若侍を救うためそれまで封印していた人斬りをしなければならなくなります。
まず先行した手練れの藩士3人を(騙し討ちで)一瞬で倒します。
さらに、わずか40秒ほどの間に屋敷内の藩士約30人を一人残らず斬り殺してしまうのです。
口封じの必要があるため、悲鳴を上げて逃げ惑うだけの見張り番にも容赦はしません。
一人斬るたびに肉や骨が砕かれる効果音が鳴り響き、辺りの壁や地面に血しぶきが迸ります。
まさに三船無双とも呼ぶべき物凄さで、ラストの室井(演:仲代達矢)との一騎打ちと並ぶ『椿三十郎』最大の見せ場です。

しかしですね・・・。
前作『用心棒』の相手は全員(三十郎曰く)「叩っ斬らなきゃならねえ」悪党ばかりでした。
でも、今回の30人は運悪くとばっちりを受けてしまっただけの気の毒な人たちなのですよ。
あの家臣全員が大目付たちの汚職を知ったうえで室井に従っているのだとしたら、私もこんな余計なことは考えずに素直に楽しめたと思います。
でも、おそらくあの人たちは上の連中の悪事など知る由もなく、ただ室井の命令に従っていただけだったはずなのです。
それを見張り番に至るまで皆殺しにするというのは、いかがなものかと思ってしまうのですよ。

映画『椿三十郎』の迫力は観客には大受けしたものの、その残酷さに対しては批判も相次ぎました。
黒澤監督は猛反省し、次の時代劇である『赤ひげ』では派手なチャンバラを封印してしまったくらいです。

『切腹』(1962)
また、こんな悪影響もありました。
『椿三十郎』の反響に気をよくした東宝は、9ヶ月後の『切腹』に本編内容そっちのけのまるでチャンバラ活劇みたいな安っぽいキャッチコピーを付けたのです。
『椿三十郎』のようなチャンバラ活劇を想像して劇場入りした観客は、あの『切腹』を観せられてさぞ困惑したことでしょう(笑)。

山本周五郎『日日平安』
元をただせば、『椿三十郎』の原作は山本周五郎の短編小説『日日平安』です。
全体のストーリーは同じですが、原作では気弱で腕もない浪人が主人公で、その奸智でたまたま知り合った若侍を助けてお家騒動を解決に導くという内容でした。
それを『用心棒』の三十郎を主人公に据えて脚本を書き変えたため、こうしたアンバランスな構成になってしまったのではないかと思います。

『椿三十郎』と『切腹』はそれぞれ別の原作を元に作られた映画ですが、実はこの二つの原作にはある共通点がありました。
『椿三十郎』の原作『日日平安』で主人公と若侍が出会ったきっかけというのが、なんと『切腹』の主題である狂言切腹なのです。
なんだか面白い一致です。
同じ年に公開されたこの2本の映画は(時代劇だけに)斬っても斬れない関係にあるのですね。



7/10(火)
『美女と液体人間』
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル)
『美女と液体人間』ポスター あッ人間が溶ける!

先週じっくり腰を据えて鑑賞しようとしたものの、あの大雨の影響で電波が乱れたためキャバレー襲撃事件の辺りで中断していたHDリマスター版『美女と液体人間』です。
日曜日の再放送では正常録画出来たので再び腰を据え直して鑑賞しました。

『美女と液体人間』舞台は築地
この新聞記事のカットで初めて知ったのですが、この映画の舞台って築地だったのですね!。

築地市場移転騒動
築地といえば、昨年の「築地市場移転問題」が思い出されます。
市場の移転先予定地であった豊洲に土壌汚染が見つかったことで移転中止が取り沙汰されていたアレです。
昨年5月の地質調査では、築地からも土壌汚染対策法の基準値を超える5種類の有害物質が検出されてしまい話がさらにややこしくなってしまいました。

築地の地下に溜まっていた汚染物質って、もしかして液体人間の生き残り?。

『美女と液体人間』を観た直後だとこんなアホなことも考えてしまいますね(笑)。

さらに、築地という土地にはとんでもない過去がありました。
戦時中には旧・日本帝国海軍の毒ガスや化学兵器の研究を行う「化学兵器研究室」があった場所なのです。
『ガス人間第一号』で佐野久伍博士(村上冬樹)が水野(土屋嘉男)をガス人間に改造したのもここだったりして?・・・と、これまたアホなことを思ってしまいました。

築地の地下にはさらにとんでもない代物が眠っています。
昭和29年のビキニ沖核実験で被爆したあの第五福竜丸から水揚げされたマグロ(通称:原爆マグロ)が埋められているのです。
液体人間は「水爆実験に巻き込まれたマグロ漁船:第二龍神丸の乗組員たちが強い放射能で変化してしまった姿」という設定ですが、制作者たちがこの土地を舞台に選んだのは絶対に偶然ではないと思います。

『美女と液体人間』あやしい刑事
『美女と液体人間』には東宝特撮作品常連俳優の土屋嘉男さんもしっかり出演しておられます。
この映画での土屋さんは液体人間を追う刑事役なのですが、何故かその表情や行動の一つ一つが妙に怪しく見えてしまうんですよね(笑)。

新井千加子(演:白川由美)の着替えを覗こうとしたのを止められニヤリと笑うところなどはどう見てもただの刑事ではないです。
何も知らずに初めてこの映画を観た人は「あッ、この刑事怪しい!コイツが液体人間の正体に違いない!。」とか勘違いしてしまいそうな表情です(笑)。



木曜に観たのは、その土屋嘉男さんが主役を張った『ガス人間第一号』でした。

7/12(木)
『ガス人間第一号』
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル録画)
『ガス人間第一号』ポスター1
主演は三橋達也さんかも知れませんが、主役は間違いなく土屋嘉男さんです。
今回は昨年お亡くなりになった土屋さんを偲びながらの鑑賞となりました。

『ガス人間第一号』藤千代と水野
日本映画専門チャンネルさんのデジタルリマスター技術は、ヒロイン藤千代(演:八千草薫)を美しく妖艶に蘇らせてくれました。
岡本警部補でなくとも茫然と見とれてしまいますし、水野が自分の全てを捧げたくなるのも頷ける美しさです。

『ガス人間第一号』(左:2018年/右:2009年)
彼女に惚れた水野が、自分の持つ特殊能力の全てを彼女のために使おうと思わしめた藤千代。
それを観客全員が納得出来るほど彼女が美しく見えなければこの映画は成立しません。

前回の東宝特撮王国で放送された映像と比較してもこの通り。
向かって左が今回のHDリマスター版、右が2009年放送の東宝特撮王国時のものです。
新リマスター版を見比べてしまうと、旧版は肌が荒れて唇の血色も良くありません。
またこのコマはカット変わり直前のコマなのですが、旧版には処理ミスによるブロックノイズが発生しています。
動画として見た場合、画面全体に一枚のベールが張られているかのような違いがあります。

『ガス人間第一号』変身
主人公:水野(ガス人間)に扮した土屋嘉男さんの名演もこの映画を傑作たらしめる要素の一つです。
自分がガス人間であることをカミングアウトするシーンでは、まるで俗世に興味を失ったかのような虚ろな目で亜人と化した男の心境を表現していました。

『ガス人間第一号』土屋、円谷、人形
黒澤明監督、本多猪四郎監督、そして円谷英二特技監督にも可愛がられ重宝された俳優さんでした。
他の俳優が嫌がる顔が映らないような役でも「面白い!」と思えば志願してその役を演じ、自ら様々なアイデアを盛り込んで作品世界を盛り上げようと常に努力を惜しまない方だったと思います。

『椿三十郎』の土屋氏
今週は奇しくも土屋嘉男さんの出演作品を3作連続で観たことになりました。
土屋嘉男さんは2017年2月8日に肺癌でご逝去されています。
その死が報じられたのは7か月後の9月6日でした。
ここに改めて土屋さんのご冥福をお祈り申し上げます。



7/13(金)
『チア☆ダン』
(居間の37インチ液晶テレビ:北陸放送)
金曜ドラマ『チア☆ダン』
先月14日、福井市で行われたこのドラマのロケに参加してきました。
エキストラに関する話は14日の記事に書きましたので、今回はストーリーやキャラクターについてです。

まだ第一話の段階なので今後話が進むにつれてどう変わっていくかは分かりませんが、キャラクターの設定が昨年の映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』をそのままなぞっているだけのような気がしました。
例えば、「生真面目で練習にも厳格なためチームの中で孤立するリーダー」であったり「いつも一人でストリートダンスをしている登校拒否生徒」や「バレエ経験者」がいたりと、メンバー構成が映画の焼き直しで新鮮味には欠けます。

しかし、それはそれで私は少しも構いません。
私にとって映画版『チア☆ダン』は、福井人の物語を全編新潟県で撮影しやがったという「どうしても許せない」「無かったことにしてしまいたい」作品なのです。
福井ロケを敢行してくれた今回のドラマ版はその仕切り直しと思っていますので、素直にドラマの進行を見守りたいと思っております。
斯様に映画版『チア☆ダン』が福井人に与えた心の傷は深いものなのであります(笑)。




ところで・・・。
最近、劇場で新作映画を観ていない気がしますねえ。

金沢フォーラス『ハン・ソロ』上映中
そういえば、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』もまだ観ていません。
『スター・ウォーズ』歴40年の私としたことが、公開されてから一週間以上経っても新作を観ていないなんて初めてのことです。
これも昨年の『最後のジェダイ』の影響かな?。

と言うわけで、今度の休みには大阪のエキスポ・シティへ足を運んで『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のIMAX 3D版をハシゴして観に行こうと思います。
出来れば太陽の塔内部見学もしたいのですが、7月は既に予約が埋まっているため無理ですね。
でも、今度こそは万博食堂で前回食いそびれた「月の石ハンバーグセット」を食ってやるぞ~(志低っ)。


今週もお付き合いいただきありがとうございました。
スポンサーサイト

ドラマ『チア☆ダン』始まりました!

CATEGORYTVドラマ
トガジンです。
先月14日、私は地元福井市で行われたテレビドラマの撮影にエキストラとして参加して参りました。
その時のいきさつはこちら↓です。
「観てください!」(2018年6月14日)

そのドラマが、本日10時から放送開始されました。
タイトルは『チア☆ダン』
昨年の春に劇場公開された映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』の続編です。
金曜ドラマ『チア☆ダン』
番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/cheerdan_tbs/

今夜は8時に帰宅。
晩メシとお風呂と明日の仕事の資料整理をさっさと済ませ、9時にはもう嫁と一緒にテレビの前に座っておりました。
そして前番組『金スマ』の西城秀樹と野口五郎の友情話に目をウルウルさせつつ、ドラマの放送開始を待ちました(笑)。

嫁も私がこのドラマの撮影にエキストラ参加してきたことは知っております。
初めて映画の撮影に参加した『シン・ゴジラ』の時には、自費でわざわざ東京まで出かけて行くのを見て「アンタの物好きにはついていけない!。」と呆れられたものでした(笑)。
でも、今年公開された『マンハント』『ちはやふる』に私がしっかりと映っていたのを見てからは、彼女もこの趣味の面白さを多少は理解してくれたように思います。

こうして観始めたドラマ『チア☆ダン』ですが、さすが福井ロケを敢行しただけあってふんだんに福井の風景が登場していました。

ドラマ『チアダン』九十九橋を疾走する土屋太鳳
例えば土屋太鳳さんが疾走しているこの橋は、福井市内の足羽川下流部に架かっている九十九橋です。
真偽のほどは定かではありませんが、幕末の福井藩主:松平春嶽の元へ神戸海軍塾設立資金を借りるために訪れた坂本竜馬もこの橋を渡ったと言われています。

また、画面奥に見えているのは『日本さくら名所100選』の一つにも数えられている足羽川桜並木です。
春には約600本もの桜が足羽川沿いに全長2.2キロメートルに渡って咲き誇ります。
圧巻ですよ!。


桜の季節に福井へ来ることがありましたら、是非一度お立ち寄りください。
参考までにgoogleマップとストリートビューを張り付けておきます。

ドラマ『チアダン』正面奥に見える白い建物は敦賀気比高校
また、ドラマ冒頭で高校野球の試合が行われていたこの球場ですが・・・。

『チアダン』募集内容
確か、5月のエキストラ募集の中に「5月25日:敦賀市で高校野球の観客や家族」という内容のものがありました。
おそらくこの球場は敦賀市総合運動公園内の野球場だと思います。
画面中央奥に白い建物が見えますが、あれはく敦賀気比高校の校舎に間違いありません。
敦賀気比高校は3年前の春の選抜高校野球で全国優勝を果たした学校です。
そして敦賀市総合運動公園と敦賀気比高校はすぐ近くなのです。

敦賀気比 チア(ボカシ)
敦賀気比の応援にもこのようにチアリーダーが繰り出していました。
もしかすると、今回のドラマの福井西高等学校というのは敦賀気比高校をイメージしているのかも知れません。

そういえば、ジェッツが所属する福井商業高校野球部も県内有数の野球強豪校です。
ドラマ版の物語は、ジェッツに憧れて県立福井中央高校を受験するも不合格となった主人公が、失意のうちに県立福井西高等学校に入学してチアリーダー部”ロケッツ”を立ち上げるというものです。
映画版の福井中央高校のモデルが福井商業高校なら、今回の福井西高等学校は敦賀気比高校をモデルとしていると思いながら観るのも面白いかも知れません。
(もっとも、実際の福井市と敦賀市は60キロ近く離れていますのでこのドラマのような距離感にはなりませんが・・・。)

ドラマ『チアダン』福井商業高校
ちなみにこの場面は、実際の福井商業高校の校庭で撮影されています。
現在は福井中央高校のコーチになっている映画版『チア☆ダン』の主人公:友永ひかり(演:広瀬すず)と本作の主人公:わかばが対話するシーンです。
新旧主人公の2ショットですね。

ドラマ『チアダン』九頭竜川沿い
また、わかばと桐生が歩くこの足羽川堤防。
前方に見える鉄橋はえちぜん鉄道の中角駅と新田塚駅の間にかかっている橋脚です。
この電車は私の家の近くまで延びていて、子供の頃は祖母がこの電車で福井市まで映画を観に連れて行ってくれたものでした。

ドラマ『チアダン』奥に見えるのは国道416号線
その彼女たちの奥に見えている道路は国道416号線です。
福井市西部から帰宅する場合には、8号線を使わずこちらのルートを利用するほうが早いのです。

昨年公開された『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』は、どういうわけか全編を新潟県で撮影が行われたため、こうした我々福井県民の目に馴染んだ風景は1カットも出てきませんでした。
『チア☆ダン』は、福井の女子高生が成し遂げた偉業とその彼女たちを育んだ福井の物語なのに・・・!。

しかし、今回のドラマ版はこうしてわざわざ福井でロケを行ってくれました
福井へのリスペクトが感じられて嬉しいですね。

ドラマ『チアダン』ホームセンター プラント2
福井ロケシーンの中で最も私の家に近い場所だったのはこのホームセンターでした。
土屋太鳳さん演じる主人公:わかばと漆戸先生(演:オダギリジョー)が初めて会って会話する重要なシーンです。
このホームセンター:プラント2さんは私の通勤途中にあるお店で、帰り道によく立ち寄っているのです。
応募項目の中に「5月22日(金)17:00~23:30 お店の客役」というのがありましたが、この場面の撮影だったのですね。

ドラマ『チアダン』駅前恐竜広場
そしていよいよ、私も参加した6月14日撮影の福井駅前恐竜広場のシーンです。
わかばは、東京へと旅立つ姉:あおい(演:新木優子)を見送るべく、つたないながらも駅前広場でチアダンスを披露します。
やがて続々と集まってくる野次馬たち。
その中のサラリーマンの一人が私です。

実はこの場面、5月下旬にも一度福井ロケが組まれていました。
2度とも撮影に参加した方の話だと、その日は天気が悪くて思うように撮影出来なかったのだそうです。
そのため6月14日に再撮影が行われることになり、今度は私も応募に当選して地元でのドラマロケに参加することが出来たのでした。
この一連のシーンには5月に撮られたカットもいくつか混在していたみたいです。
少なくとも6月14日には、広瀬すずさん・わかばの彼氏・委員長・ストリートダンスの子はこの現場には居ませんでした。

私がこの人の輪に入ってくるのはダンスがほぼ終わる頃です。
最初のうちは奥のバス停付近で通行人役をやっておりました。

ドラマ『チアダン』ピンボケですが奥の通行人は私ですのコピー
このカットで画面奥を通り過ぎるピンボケのワイシャツ男が私です(笑)。
ピンボケですがこれが私であることは確かです。
この場所で上半身ワイシャツ姿だったのは私だけでしたし、なんといっても横から見た体型が・・・。

「なぁ~んだ」なんて言わないでやってください。
こうやって画面の密度を上げるのも我々エキストラの大事な役目なのですよ。

そしてついにこの時が!

ドラマ『チアダン』私もこの中に・・・(映像では結構ハッキリ映ってます)
この画を見た瞬間、妻が私の背中をポーンと叩きました。

いました!。
映ってました!。
土屋さんたちの後ろで、もう一人のサラリーマン役の方と談笑しながら見物している私の姿が!。

ドラマ『チアダン』ラストカットにも映ってます
そして漆戸先生が彼女たちの顧問になってくれたラストシーン。
どれとは言いませんが(笑)、この俯瞰大ロングショットにも私の後ろ姿がはっきりと映っております。

ヽ(≧∀≦)ノ 大満足ッ

こうして見ていると、丁度一ヶ月前のあの一日がまるで昨日の事のように思い出されますね。

我々エキストラ仲間にもスタッフさんにも気さくに声をかけていた陽気な奥さん。
私も行ったことのある某料理店の板前さん。
実の娘さんと一緒に参加しておられた上下スーツ姿のお父さん。
私語が多くて若いADさんを苛立たせていた地元の高校生たち。
そして、私の隣で同僚役を演じていただいた男性。
彼は前回(5月)のロケにも参加していて、いろいろとアドバイスをしてくれました。

皆さん、今夜はどんな思いでこのドラマを観たのでしょうか?。
同じ福井県の方ばかりなので、いつかどこかで会うことがあったらこの日の事をゆっくり語り合ってみたいものです。


今回は、こんなローカル色全開の記事にお付き合いいただきありがとうございました。

週刊映画鑑賞記(2018.7/2~2018.7/8)

トガジンです。
今週は、猛暑と、W杯パブリックビューイング取材での徹夜と、大雨による大阪行きの仕事の中止(しかも先々週の地震に次いで2度目の中止!)と、ずぶ濡れになりながらの豪雨取材と、大変なことが続いた一週間でした。

7月7日も雨
九州・四国や中国地方・近畿地方に比べれば全然たいしたことありませんが、我が福井県でも水曜日から昨日(土曜)にかけて相当な量の雨が降っておりました。

幸いにも我が家の周辺では大きな被害はありませんでしたが・・・
道路冠水
通勤途中にある温泉街の裏路地は見事なまでに冠水しておりました。

今年の冬には大雪、そしてつい先日までは早すぎる猛暑日の連続と異常気象に翻弄されていましたが、今度は豪雨です。
『ゴジラVSモスラ』の小林昭二さんのセリフではないですが「地球に一体何が起こっているんだ?」って思います。



毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

7/2(月)
『用心棒』(午前十時の映画祭)
(劇場:イオンシネマ金沢フォーラス)
イオンシネマ金沢フォーラスで『用心棒』
日本列島が豪雨に襲われる直前の月曜日、仕事が休みだったので金沢まで『用心棒』を観に行ってきました。
いつもの通り、劇場ロビーでチケットをパチリ。
せっかく映画を観てきた記事を書くのですから、今後はこんな風に当日の証拠画像も加えて書くことにしたいと思っております。

黒澤明映画祭
『用心棒』はブルーレイ(クライテリオン版)も持っていて何度も見ている映画ですが、劇場で観るのは4年ぶりです。

前回は『七人の侍』誕生60周年に合わせて開催された↑のイベントでした。
さすがに大阪まで全部の作品を観に行くことは出来ませんでしたが、『蜘蛛巣城』『隠し砦の三悪人』『用心棒』『椿三十郎』『天国と地獄』といった好きな作品だけなんとか時間を確保して足を運んだものでした。

1954 ゴジラ60周年記念デジタルリマスター版
そう言えばこの年には、ハリウッド版『GODZILLA(2014)』の公開に合わせて初代『ゴジラ』も4Kリマスター再上映されていました。
今思うと、私にとってはとてつもなくシアワセな年だったということになりますね(笑)。
お次は6年後、『ゴジラ』と『七人の侍』生誕70周年かな?。
(私、その年には還暦ですが・・・)

『用心棒』ポスター
感想については今更ではありますが・・・

「何度見ても面白い!」

とりあえずこれしか言葉が浮かびません(恥)。
細部まで練り込まれた面白い脚本と、それを演じるに相応しい俳優たち。
そして細部まで妥協を許さない繊細かつ大胆な演出と、それを全力で支える裏方さん。
その全ての賜物です。

もう一つ、今回の上映で期待していた4Kリマスター画質ですが、これは本当に素晴らしかったです。
特に暗部諧調がスムーズに表現されていて、ブルーレイでは(東宝版もクライテリオン版も)黒つぶれしてよく見えなかった権六(演:東野英二郎)の店の内装の古びた木の質感がよく分かります。

昨年末と今年3月にNHK BSプレミアムで黒澤作品が放映されましたが、あの時放送されたのはどうやら東宝ブルーレイと同じマスターだったらしく『用心棒』も『七人の侍』も暗部が潰れて輪郭もぼやけた残念な画面でした。
4Kリマスター版の黒澤映画も昭和29年版『ゴジラ』の時のように早く放送していただきたいです。



ここ数ヶ月、私は第1・第2水曜日が待ち遠しくてたまりません。
四月から再スタートを切った東宝特撮王国の画質が想像以上に良いものばかりだったのですから。
日本映画専門チャンネルさんには本当に感謝の言葉もございません。

7/4(水)
『美女と液体人間』
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル)
『美女と液体人間』ポスター
大雨の影響で急遽仕事が中止となったこの日。
久し振りに「東宝特撮王国」をリアルタイムで楽しんでやろうと、1時間も前から除湿と冷房をかけて快適な室温に整え、プロジェクターとAVアンプは15分前に灯を入れて十分に慣らし運転をさせておきました。
そして午後9時、コーヒーとおやつのかっぱえびせんを用意して、私はリクライニング・チェアにふんぞり返ったのであります。

『美女と液体人間』美女
いつものように予告編からのスタート。
予告編はフィルム傷が盛大に乗っていましたが、本編ではこの通り。
新「東宝特撮王国」入魂のリマスター技術は、今は亡き白川由美さんの艶姿を鮮明に蘇らせてくれていました。

『空の大怪獣ラドン』『地球防衛軍』『妖星ゴラス』そしてこの『美女と液体人間』と初期の東宝特撮作品に多数出演されている白川さんですが、意外にもゴジラシリーズには一本も出演していません。
ゴジラ復活作品である『キングコング対ゴジラ』と同じ年の『妖星ゴラス』を最後に怪獣映画への出演は途絶えています。
特撮ヒロインの地位を『妖星ゴラス』で共演した水野久美さんにバトンタッチして、女優としての新境地を広げようとしたのか?。
あるいは既に二谷英明さんとの結婚準備に入っていためなのか?。

いまのところ、新「東宝特撮王国」は本多猪四郎・円谷英二両監督のコンビ作に集中していますが、いずれは『電送人間』『世界大戦争』もリマスター版放映を望みたいところです。


そんなことを思いながら若き日の白川さんを愛でて・・・じゃなくて映画を楽しんでいたのですが、中盤のキャバレー襲撃シーンあたりがら画面にバリバリとノイズが入り始めました。

『美女と液体人間』悪天候のためノイズ
遂にはこのまま数分間映像がフリーズしてしまいました。
大雨の影響です。

あの雨足では衛星放送の電波も途切れて当たり前です。
シアタールームの壁にはそれなりに防音を施しているのですが、それでもゴォォォォという雨の音が重低音のように響いてきたくらいでしたから。
「水を差された」とはまさにこのことです。
_| ̄|○ ガクッ

いや・・・。
豪雨災害で大変な思いをされている九州・四国・中国・近畿の被災者の皆様のことを思えば、こんなことで愚痴など言ってはバチが当たります。
この日はここで中断して、次の放送を待つことにしました。

その再放送日は・・・今日(8日)でした。
残念ながら、私は今日は(も)夜までお仕事であります。
来週は『ガス人間第一号』の放映もありますし、二作合わせてゆっくり楽しむことにいたしましょう。



ところで。

7月13日『チア☆ダン』お忘れなく
先月14日に福井でもロケが行われたTBS系ドラマ『チア☆ダン』の初回放送が今度の13日金曜日に迫ってきております。
6月14日の記事(「観てください! 」)にも書いた通り、私ことトガジンも第一話ラストシーンの撮影にエキストラとして参加してきました。
↑の駅前広場で土屋太鳳さんと仲間たちがストリートダンスを披露する場面です。
私がちゃんと映っているかどうかはどうでもいいとして(笑)、福井県の女子高校生たちが成し遂げた物語を福井の風景の中で描くこのドラマ、他県の皆様にもどうか観ていただきたいです。


今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

週刊映画鑑賞記(2018.6/25~2018.7/1)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

20180701 暑ッ
梅雨もまだ明けていないというのに福井では連日気温30度を超す真夏日が続いております。
8年前に一度炎天下で倒れて以来、夏は「熱中症恐怖症」に陥ってしまう私は、常に帽子と黒いタオルと2本の水筒(水とスポーツ飲料)が手放せません。

連日の暑さで仕事の疲れも倍化するうえに熱帯夜のため眠りも浅く、家で映画を観ていてもついウトウトしてしまいます。
そのため、今週は1本の映画を二日に分けて見る羽目になってしまいました。



6/26(火)
さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-』
(劇場:メトロ劇場)
劇場版『さよなら銀河鉄道999』ポスター
37年ぶりに観た感想は先日の記事(「ただいま松本零士ブーム再燃中!」 2018/6/28 )の中で書いていますので今回はフィルム上映について思うことを少々・・・。

画面全体に漂う粒子間。
カタカタ細かく揺れる画面。
画面を縦に走る、まるで雨のような傷。
時々右上にボッと現れる切替えパンチ。
そしてその6秒後、必ず訪れる盛大な傷とゴミ、そして音飛び。
ひどい時にはフィルムか切れて場内真っ暗になったり、途中で天地も時間軸も逆さになって逆転再生状態になったことも(笑)。


どれもこれもデジタル上映が主体となった現在では絶対に見られないものばかりですね。

文句を言ってるようにしか見えませんが違います(笑)。
目は疲れるしセリフも聞き取りづらいことが多いですが、それでもいそいそと映画館に足を運んでしまうのは、「今、俺は映画を観ているッ」という実感が欲しいからかも知れません。

今のシネコンしか知らない若い人たちには理解できないかも知れませんが、元々映画って映写技師さんが手作業で見せてくれるものだったのですよ。
特にメトロ劇場ベテラン映写技師のY田さんは私も何度かお会いしたことがある方で、本当に映画がお好きで福井県内で作られるインディーズ映画にもよく出演していらっしゃるという、私からすれば大先輩にあたる方です。
『999』の上映中も「今日の上映はY田さんが映写してくれているのかな?」などと思いながら観ていました。
あの感覚は、幼い頃に保育園で先生が見せてくれた紙芝居にも通じるものがありますね。



6/29(金)と30(土)の二日間に分けて
一命(3D版)』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)
『一命』
先日小林正樹監督の『切腹』を観たことで、この作品もBDレコーダーに中に残っていたことを思い出してしまいました。
『切腹』のリメイク版一命です。

『一命(3D-SBS)』
この『一命』ですが、なんと日本初(それはつまり世界初でもある)3D時代劇だったのですよ。
公開当時は3Dという点に興味があったものの、なにせ内容はあの『切腹』です。
「あの竹光で切腹するシーンを3Dで見せられてもなあ・・・」と考えて結局観に行くことはしませんでした。
今回残っていた録画もサイド・バイ・サイドの3Dバージョンでした。
久し振りに3Dメガネを引っ張り出してきて視聴開始です。

映画が始まって比較的早い時点で半四郎が何かを企んでいることを見抜かれてしまいます。
そのため旧作前半の見どころだった心理戦が無くなってしまいました。
また、最終的に求女の介錯をしたのが川辺右馬助ではなく斎藤勧解由(演:役所広司)になっています。
三國連太郎さんが演じた旧作の斎藤は、求女の刀が竹光であることを知ったうえで切腹をけしかける嫌味な人物にも見えましたが、役所さんの斎藤は自分の短刀を貸そうとするなどして人間性が加味されていたようです。
しかし、これでは半四郎が(求女を追い込んだ)3人の家臣に辱めを与える動機が希薄になり、武家社会への批判云々といった観点さえ失われかねません。

案の定、3人の家臣との対決シーンが短くなった分だけ半四郎と求女・美保夫婦の思い出シーンが大増量されていました。
おそらく求女の無念の死を際立たせようとしたのでしょうが、ストーリーの枝葉部分を掘り起こされても冗長な印象にしかなりません。
昭和時代の名作を平成にリメイクする際、個人エピソードを膨らませて失敗するという日本映画のジンクスは怪獣映画も時代劇も同じのようです(笑)。

結局、この回想シーンの途中で睡魔に耐え切れなくなり視聴を一時中断。
その時点で止めてしまうことも考えましたが、やはり内容の変更が気になっていたので翌日残りも観てみることにしました。

リメイク版で唯一評価出来る変更点は、半四郎の使う刀もまた竹光であったという点です。
「求女の竹光を嘲笑った上流武士どもの真剣を半四郎が竹光で返り討ちにして見せる」というシークエンスは、テーマ的にもエンターテイメントとしても良い改変ではなかったかと思います。



このところの暑さで体内時計がすっかり狂ってしまいました。
今宵はエアコンをかけてグッスリ寝ることに専念します。


今週もお付き合いいただきありがとうございました。

ただいま松本零士ブーム再燃中!

CATEGORY映画全般
トガジンです。
先週「松本零士」展と『銀河鉄道999』リバイバル上映を見てきたことで、私の中ではこの一週間ほどプチ松本零士ブームが到来しております。

【松本零士シンボルロード】
敦賀市 松本モニュメント・旅立ち
先日、敦賀市(福井県嶺南地方)の松本零士シンボルロードを見物してきました。
敦賀駅から気比神宮へと繋がる旧8号線(敦賀街道)に沿って、なぜか『999』と『ヤマト』のキャラクターブロンズ銅像が飾られているのです。
その存在は以前から知ってはいましたが、全部のモニュメントを見て歩いたのは今回が初めてでした。

敦賀市 松本モニュメント・鉄郎登場シーン
鉄郎の初登場シーン。

敦賀市 松本モニュメント・メーテル
手を差し伸べるメーテル。

敦賀市 松本モニュメント・999と車掌さん
車掌さん。

敦賀市 松本モニュメント・クレアと鉄郎
ガラスのクレア。

敦賀市 松本モニュメント・ハーロック
キャプテン・ハーロック。

敦賀市 松本モニュメント・サイン
これらの銅像は全て1999年に制作されたもののようです。
『ヤマト』のキャラクター像も作られていますが、これらはあの原作裁判が起こる直前に制作されたもののようです。

敦賀市 松本モニュメント・佐渡先生
「どうじゃ、呑まんか?。」
故・永井一郎さんの声が聞こえてくるようです。

敦賀市 松本モニュメント・デザリアム
なんでこんなものまで?。
暗黒星団帝国母星デザリアム。

ヤマトキャラクターは何故か'80年公開の『ヤマトよ永遠に』のものばかりでした。
ということは、敵の総大将はデスラー総統でもズォーダー大帝でもなく、このお方です。

敦賀市 松本モニュメント・スカルダート
暗黒星団帝国のグレート・エンペラー:スカルダート聖総統様です。
ジュディ・オングを思わせる衣装には、古代たちに見せたフェイク映像(ヤマトの最期)が描かれています(笑)。

しかし・・・

どうして九州出身の松本零士先生のキャラクターが福井県の敦賀市に並んでいるのか?
これは鳥取県境港市の水木しげるロードや富山県高岡市の藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー等とは意味合いが全く違います。

実は、敦賀市は「鉄道」と「港」の両方を備えた日本有数の街なのです。
「鉄道といえば『銀河鉄道999』、港といえば船、船といえば『宇宙戦艦ヤマト』」ということで、1999年に敦賀港開港100周年を記念して「ヤマト」と「999」の合計28体のブロンズ像を敦賀駅から気比神宮までのシンボルロードに設置したのだそうです。


松本キャラの敦賀侵攻はブロンズ像だけではありません。

敦賀市 バス
街を走るコミュニティバスも・・・

敦賀市 バス停
バス停の時刻表もご覧の通り。

敦賀市 ラーメン屋
そしてお昼を食べたこちらのラーメン屋さんでも・・・

敦賀市 ラーメン屋店内
鉄郎とメーテルがラーメンをすすっておりました(笑)。

敦賀市 ラーメン屋メニューの一部
なんでも松本先生がこの店のラーメンを気に入ってオリジナルイラストを描いてくれたのだそうです。
凄いよ、中華そば一力さん!。

【福井市美術館「松本零士展」と『銀河鉄道999』再上映】
福井市美術館 松本零士展
今回の松本零士マイブームのキッカケとなった「松本零士展」と、劇場版『銀河鉄道999』のリバイバル上映。
こちらは先週記事にしていますので今回は省略します。
今週は続編『さよなら銀河鉄道999』を見てきました。

『さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-』(昭和56年作品)
原作・構成:松本零士/脚本:山浦弘靖/監督:りんたろう
劇場版『さよなら銀河鉄道999』ポスター

・・・が。
実は私、このパート2はどうしても好きになれなくて封切り当時から今までちゃんと観返したことは無かったのですよ。

『銀河鉄道999』LD-BOX
このLD-BOXを買った時も『さよなら~』は検盤チェック程度にしか見ていませんでした。
『ヤマト』シリーズが無理な設定を継ぎ足しながら強引に続編を作り続けていたのと同じ嫌悪感を持っていて、当時自分の中で「無かったこと」にしていた気がします。

でも今回はせっかくの劇場再公開、しかもフィルム上映です。
37年ぶりに観返すことで何か新しい発見があるかも知れません。
そんな気持ちで再びメトロ劇場に足を運んだのでありました。


『さよなら銀河鉄道999』で気に入らない点はいっぱいあるのです。

■鉄郎がパルチザンの少年兵になっていたり999が軍用列車のような扱いになっているなど、全編通して戦争ばかりで前作やTVシリーズのような大らかさが失われていること。

■鉄郎たちパルチザンが敗走する場面から始まり、さらに敵将の正体が実は父親だったというストーリーが前年('80年)に公開された『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のコピーでしかないこと。
黒騎士とプロメシュームの対話シーンは、ダースベイダーと銀河皇帝の通信シーンそのものです。

■「私は、あなたの想い出の中にだけいる女。」
そう言い切って綺麗に去っていきながら、臆面もなく再登場するメーテル。

■メタルメナの唐突な改心と自己犠牲。

等々・・・
残念ながら、今回の再上映でもその印象が覆ることはありませんでした。

しかし、帰宅してから妻と『999』の話をしたとき、彼女の口から意外な言葉を聞いたのです。

「あたし、『999』は2本目の方がいい。」
「え?。マジで?。」

「SFは難しい」「アクションもの=暴力だからイヤ」「古い日本映画をお金払ってまで見ようとは思わない」等々、私とは見たい映画の趣味がなかなか合わない嫁ではありますが、まさか『銀河鉄道999』でも意見が分かれるとは思いませんでした(笑)。
でも今回の彼女の意見には「おー、なるほど!」と膝を打つものがあったのです。

「1本目は鉄郎が失恋した相手を未練たらしく追いかけているように見えたけど、2本目のラストはきっぱり吹っ切った感じで男らしかったと思う。」

うむ、確かに!。
そういえば、私も前作ラストの「去っていくメーテルに追いすがる鉄郎」に違和感を覚えた記憶があります。
鉄郎の失恋ムービーで終わってしまったのではないか?
あのままでは、鉄郎はまだ一歩も前へ進めないままなのではないか?。
『さよなら銀河鉄道999』の主題は「鉄郎を前に歩ませる」というただ一点のみに集約されていたように思います。

『さよなら銀河鉄道999』鉄郎カメラ目線
そう考えてみると、ラストでメーテルと別れた鉄郎がカメラ目線で微笑んだカットの意味が分かります。
前作『銀河鉄道999』のラストはこんな鉄郎の表情で締めくくるべきでした。
松本先生とりん・たろう監督はこの1カットのためだけに、蛇足としか思えない2時間10分もの続編を作ったのかも知れません。

私より4歳下の妻は、映画版『999』は2本ともテレビ放映でしか見ていません。
一作目を観た時の彼女は小学5年生。
好きな相手が去っていく姿を泣きながら追いかける男の子にガッカリしても不思議はない年頃です。
そして『さよなら~』の時は中学1年生。
明確な目的を持ち、その実現のために銃をとる年上の男性に惹かれるのもこれまた納得いく話であります。

さらに、私のように映画公開当時のアニメブーム・松本零士ブームに熱狂した体験が無いため、ある意味純粋に作品内容そのものを受け止めていたとも言えます。
私は一作目の『銀河鉄道999』を無意識に神格化していて、『さよなら~』を色眼鏡で見ていたのかも知れません。

思いもよらない相手から面白い話が聞けましたが、出来れば映画を観る前にこれ聞きたかったですねえ。
そうしたら今回37年ぶりに観る『さよなら銀河鉄道999』をもっと新鮮な気持ちで楽しめたかも知れません。
惜しいことをしました。


【メトロ劇場】
999を上映するメトロ会館
昔ながらのフィルム上映で『銀河鉄道999』を楽しませてくれた劇場は、福井市繁華街の一角に位置する雑居ビルの4階にあるメトロ劇場さんです。
ここに来たのは昨年末の『シンクロナイズド・モンスター』の時以来ですからおよそ半年ぶりになりますね。
あの時は映画を観終わって外に出てみたら、近所で火事が起こっていて辺りが騒然となっていたのを思い出しました。

>週刊映画鑑賞記(2017.12/25~2017.12/31)

メトロ劇場 松本作品ポスター
エレベーターから出ると、正面には『ヤマト』『999』のポスターがお出迎えです。
劇場スタッフの中にかつて松本アニメのファンだった人がいるのでしょうか?。
是非お友達になりたいです(笑)。

メトロ劇場 エントランス
これは『さよなら銀河鉄道999』を観に行ったときのロビーの様子です。
前の作品の上映が終わるまでロビーで待たねばならないためかなり混雑しています。
やはり私と同年代の方が多かった気がしますが、何人か先週一作目を観に来た時もいた方がいらっしゃいました。

メトロ劇場 ドアにはLDジャケット
劇場入口ドアには『銀河鉄道999』(TVアニメ版)のLDBOXジャケットが飾られていました。
どうせやるなら表側だけでなく裏面も見えるようにして欲しかったですね。
裏面には収録されている各エピソードのあらすじや場面写真が載っているはずなのですから。

メトロ劇場 公開当時の資料
一角には『銀河鉄道999』『わが青春のアルカディア』や『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの当時の資料が張り出されていました。
よく見ると、『宇宙戦艦ヤマト』&『地底王国』とか『銀河鉄道999』&『ウルトラマン』とか・・・。
あと『スティング』&『タクシー・ドライバー』など、ここで初めて観た映画もたくさんありました。

メトロ劇場 カリギュラ来たっけな~
私は高校時代から老けて見える顔つきだったので、それを悪用して『カリギュラ』&『エマニエル夫人』を観に行ったことがありました(もう時効です)。

宇宙怪獣ガメラ 新聞広告
そういえば『宇宙怪獣ガメラ』と『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』と『鉄腕アトム』という超豪華プログラム(?)を体験したのもここでした(笑)。

>『昭和ガメラ』といえば・・・?

メトロ劇場 あなたが選ぶ上映作品
奥の掲示板には「あなたが選ぶ上映映画」と題して無数の映画タイトルが張り出されています。
劇場スタッフが選んだノミネート作品の中から来場者が見たい作品を選んで投票することで上映作品を選ぶシステムです。

メトロ劇場 上映候補
上映決定した作品の中には、先日私が金沢まで出向いて観てきた『犬ヶ島』も含まれていました。

メトロ劇場 メトロノート
あと、この劇場にはもう一つ昭和を感じさせてくれるアイテムがあります。
メトロシネマノート
来場した客が感想やリクエストを書き込むためのもので、36年も受け継がれてきたものです。
今ではネットの掲示板やブログやツイッターで十分事足りるものですが、それでもこんな昭和のアナログ回覧システムを今も大事に続けているのですね。
私も映画終了後に書き込みして帰ろうと思っていたのですが、熱心に読んでいる方がいらっしゃったため残念ながら今回は諦めました。
日本の特撮怪獣映画をリクエストしておこうと思っていたのですがね(笑)。


という感じで松本零士な一週間ではありましたが・・・
あれ?。
でも何か足りないような・・・?。

松本零士 1000年女王が無い?
今回のイベントでは『1000年女王』が無視されていたような気がしました。
原作者ではないことにされてしまった『宇宙戦艦ヤマト』は前面に押し出しているのにこれでは片手落ちです。
もっとも、『1000年女王』に触れてしまうと『999』の作品世界をぶち壊しにしてしまいかねないので、これはこれで当然の措置かもしれませんがね(笑)。
なぜなら、女王プロメシュームの正体は・・・(以下自粛)


最後までお付き合いいただきありがとうございました。